白無垢と色打掛と引き振りを知ろう!
2015.07.10 kaori.i
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白無垢
表裏白一色で仕立てた着物。汚れの無い純真なもので、嫁ぎ先の家風に染まるという意味を持っています。
古来日本では、白は太陽の色と考えられ、神聖な色でした。白無垢は、花嫁衣装の他にも出産、葬礼、切腹などの衣装として用いられていましたが、明治以降、洋式文化の影響で冠婚葬祭の衣装が黒になり、
和装の白無垢は神前式の花嫁衣装として用いられるのみとなりました。
色打掛
白無垢と並ぶ婚礼衣装で、地紋の入った色地に鶴亀や松竹梅などの吉祥文様が金糸、銀糸で刺繍、織や染、箔などの技法で施されています。一般的に一番多い色が赤。
赤は未婚女性の色とされていますが、朝があけるめでたい色という意味もありとてもおめでたい色です。
元々は、武家社会で地位の高い女性が小袖の上にもう一枚小袖を羽織ったものが花嫁衣装として定着したようです。武家社会では、嫁ぎ先の色に染まる所から白無垢で嫁ぎ、その後嫁ぎ先が準備した色味のある小袖に着替える事によって婚家の人になった。とされていました。この武家の風習が現在のお色直しとして習慣となりました。
引振袖
引振袖は未婚女性の第一礼装の中でも袖丈が長く「本振袖」又はお引きずりとも呼ばれてます。引きとはお端折をせずに着物を引いて着る事からきています。
黒引き振袖は江戸時代の武家の正式な婚礼衣装で昭和初期までは、白無垢や色打掛より、よく着られていました。お色直しの時に着替えることで
あなたの家に染まりましたという花嫁の心と華やかな喜びを表しています。また、黒引きは婚礼後、袖を切り黒留袖に仕立て直す事もできます。
また、どの衣装にも共通しているところで女性の衣装には左側に柄が多く入っているのが特徴で、これは男性が右側に立つので、男性を立てる為と言われています。